俺はお前だけの王子さま
え――…? 一緒に??


決定事項みたいに言う王子くんに私は少し焦る。


「一緒に?!やだよそんなの」


私の言葉に眉をひそめる王子くん。


いやいや…!

だ、だって恥ずかしいよ!


そんな私を王子くんは半ば強引にバスルームに入れる。


王子くんに無理やりガウンをはぎとられた私は叫んだ。


「おま…俺が悪いみたいじゃね―か」


自分だけ腰にタオルをまいて、呆れ顔の王子くん。


「やだやだっ明るいよ!」


私は屈み姿勢で体を必死に隠した。


こんな明るいとこで見られるのは恥ずかしすぎる…!


「はいはい黙って座れって…」


そんな私とは対象的になんだか冷静な王子くんは

私をイスに座らせた。


私の後ろに座りスポンジを泡立たせる王子くん。


え…!?まさか


「いや…私、自分で洗う」


「…………」


王子くんは私の言葉を無視して私の背中にスポンジをつけた。


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