俺はお前だけの王子さま
その瞬間

私の体はびくんと跳ねた。


こ…っ!!


「こしょば…!きゃはは…こっこしょばいよ…王子く…!」


微妙な手加減で私の背中から腰を洗う王子くん。


これは、こしょばい…!!


ぬるぬる滑る感触がなんともたまらない。


「きゃはは…や…やめっ…」


笑いが止まらない私に王子くんは容赦なく続ける。


「~~~ッ!」


私は逃げるように体をねじると王子くんからスポンジを奪った。


少し息があがる私。


「こ…今度は私が洗ってあげるよ?」


泡まみれの私は王子くんの腕を掴んだ。


「…んじゃ、どーぞ?」


王子くんは余裕な顔で私に背中を向ける。


私は仕返しとばかりに絶妙な手加減で王子の背中を洗い出した。


私のこしょばさを思い知れば良い


「王子くん?どぉ?」


「ん?別に…」


…あれ??


私は円を描くように王子くんの背中を洗った。


私はこれがたまらなかったのにぴくりともしない王子くん。


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