俺はお前だけの王子さま
「顔色悪いけど大丈夫?」
仕事の合間に隣のデスクの上司が私に言った。
「はい…ちょっと暑くなってバテ気味なんですよね」
私はパソコンに向かいながら
曖昧に笑ってみた。
笑ってみたものの…
オフィスについてから気分はますます悪くなっていた。
「ふぅ…」
少し休もう。
私は休憩所へ行こうと立ち上がった。
同時にグラッと景色が揺れる。
「っ……」
えぇ…?
立ちくらみまで…?
私はけダルい足取りで休憩所に向かうとため息まじりに椅子に座った。
私ってこんなに体力なかったんだ…
なんだか悲しくなってくる。
私はその日、残業もせずに足早に帰った。