俺はお前だけの王子さま
帰路の途中、私は薬局に寄った。



まさか…とは思う。


だけど考え出したら止まらない


まさかとどうしようが頭の中を駆け巡る。


「…あ……」


薬局の棚でズラリと並ぶ妊娠検査薬を見つけた。


その前で少し足を止める私。


種類がありすぎて分からない…

だけど迷うのも恥ずかしい

早くここから立ち去りたい。

そんな心境だった。



「99%の正確さ…」


とりあえず一番正確そうな検査薬に決めた。


小さく震える手。


棚に手を伸ばすのも怖かった。


お会計を済ませると、泣きそうな気持ちで家路についた。


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