俺はお前だけの王子さま
――――…


「それにしても春馬が5年で戻ってこれるとは思わなかったよ」


個室に入ると、親父はネクタイをゆるめてリラックスモードになった。


「ここの飯は旨いんだ。日本食は久しぶりだろ?」


親父は運ばれてくる料理を満足げに見た。


そして、俺と親父は久しぶりに色々な話しをした。


まぁ主に向こうでの仕事の報告や今後の調整だけど。


そんな俺の話しを聞きながら、親父はどこか懐かしそうな目をしながらも終始真剣に頷いていた。


今までずっと俺の上に立っていた親父。


親父の意見は常に絶対だったし正しかった。


そんな親父が今、仕事のことでこんな風に俺の意見をただ静かに聞いている。



「なんか…今日の親父は調子が狂う。」


俺が言うと親父は笑った。




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