俺はお前だけの王子さま

徳井くん

翌日―…

休み時間に廊下で偶然、
徳井とすれ違った。


男子生徒と談笑している徳井。


すれ違ざまふいに目が合った。


…うざ


いかにも好青年ってオーラが、むかつくんだよ。


俺はそのまま視線を外して通り過ぎた。


ところが


「なぁ…」


無視したのに徳井は俺を呼び止めた。


「…あぁ?」


俺は振り返って徳井を見る。


今、ヒロキはいない。


振り返ると、徳井もまっすぐ
俺を見ていた。


「お前さ…渡瀬と同じ委員だろ」


徳井は言った。


…だからなんだよ?


俺は無言で徳井を見る。

そんな俺に徳井は小さくため息をついた。


「毎回思ってたんだけど…お前もう少し真面目に委員会に参加しろよ。」



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