キミといたくて ~YUI~

それからの4時間、あたしはずっと、あることを考えていた。

もう奈美たちとは一緒にいられないのだから、他のグループに入ってしまえばいい。

少しくらい居心地が悪くても、卒業までの我慢。

そう思うことで、朝に抱いていた「帰りたい」って気持ちは、自然と薄らいでいく。


そして、昼休み。

お弁当を持ったあたしは、意を決して、あの子の席へ行った。

「真由美ちゃん」

今のあたしを受け入れてくれるグループは、ここだと思ったんだ。

「一緒に食べてくれない?」

奈美たちから嫌われても、別に平気。あたしはここで、楽しく過ごしてやる。
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