キミといたくて ~YUI~

あたしが亜矢ちゃんの立場でも、同じようにしてるかもしれない。

亜矢ちゃんの気持ちもわかるけれど、でも、あたしはもう奈美たちのところには戻れないし、他のグループに親しい子がいるわけでもない。だから、気づかないふりをしてる。

無視されても気にしてないように見せ、そばから離れない。そうするしかないんだもん。しょうがないじゃん。

一緒にいれば、そのうち認めてくれるだろう。それまでは切り抜きとかを渡したりして、少しずつ話していけたら。

「あ、ここって……」

スーパーにたどり着くまでに、二手に分かれている道路があった。

「この道、左に行ったら」

今日、真由美ちゃんから聞いたお店があるはず。

右の道を行こうとしていたあたしは、少し悩んだ後……。

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