キミといたくて ~YUI~
「……」
バドミントン、で思い出す。最悪だったさっきの授業を。
「んー……うん、大丈夫。少し言い合いになっただけで。でも……別に平気だから」
言い合いではなかった、あれは。一方的に文句を言われた形。
この子たちも見ていたんだろう。バドミントンでペアを組むときに、独りぼっちになっていたあたしの姿を。
「そっかぁ。……早く仲直りできるといいね」
「……うん」
仲直りなんて、しなくてもいいけどね。
「なんかあったら言ってね!」
「うん。ありがとう」
テキトーに話を終わらせて、真由美ちゃんたちから離れる。
同情なんてされたくない。可哀想だなんて思わないでほしい。
別に、ひとりでも全然平気だし、部外者に相談するほど困ってもいない。
そもそも、あたしは悪くないもん。悪いのは奈美たちだ。
だから、そのうち謝ってくるでしょ。簡単に許すつもりはないけれど。