キミといたくて ~YUI~
「亜矢にも訊かないと、だね」
「……うん」
問題はそこだ。
予定がなければOKをくれるだろう。真由美ちゃんにはそう思うことができた。
でも……。
“先、行ってて。……あたし、トイレ寄りたいから”
“いらない!”
これまでの亜矢ちゃんを振り返ると、誘っても断られるんだろうなって。
正直に言えば、亜矢ちゃんを呼ぶこともないかなって考えたりした。休みの日まで気を遣うのはしんどいもん。
でも、真由美ちゃんだけに声をかけるのは、もっとまずい気がするから。
「あ、噂をすれば」
廊下側を見た真由美ちゃんが、パッと笑顔になる。あたしは小さく息を吸い、同じように明るい表情をした。