キミといたくて ~YUI~

「真由美、マジ面白かったぁ!」

「あたしだけじゃないしぃ! 結衣だって、誰かわかんなくなってたじゃん!」

あたしと真由美は、昨日プリクラを撮るときにした変顔を思い出して盛り上がる。亜矢ちゃんはずっと黙ったまま。

自分がやってること、逆にされたらどんな気持ちなのか思い知ればいい。

いつまでも、やられっぱなしでいると思ってたら、大間違いだよ。目には目を、だ。


教室に入って、かばんを席に置きにいく。真由美はもう亜矢ちゃんの席にいて、昨日のプリクラを渡してるようだった。

亜矢ちゃんと過ごすときを最小限まで減らしたいあたしは、かばんの中から1時間目に使うノートを出したりして、時間を潰す。

そんなとき、あたしはあるものを目にした。

「……」

1ヶ月ほど前に担任の先生から配られたプリント。そこに掲載されてる内容は、各公立高校の願書の配布期間と、締め切り日。

静かに読み返して、奈美たちと一緒に願書を取りにいった日を思い出す。
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