キミといたくて ~YUI~
「あたしが怒ってるの、それが原因じゃないよ」
とげのある口ぶり。
亜矢ちゃんは一瞬、あたしの顔を睨んだ。
「……」
やっぱり、あたしが気に入らないんだ。はっきり聞かなくとも、彼女の言いたいことは大体わかった。
そりゃそうだよね、MDを貸したくらいで、ここまで怒るわけないと思うし。
あたし、抜けたほうがいいのかな。もうこのふたりと一緒にいないほうがいいのかも。
亜矢ちゃんの鋭い目つき、真由美の困った表情。
ゾワゾワと、胸の奥に広がる不快感。
あたしはもう諦めて、亜矢ちゃんに「離れるよ」と言うことにした。でも……。