キミといたくて ~YUI~
話を済ませ、教室に置いてあるかばんを取りに行く。
真由美はまだ帰っていない。
「何してるの?」
帰り支度もせずに手帳を眺めている彼女に、声をかけた。
「……あぁ、プリクラ見てたの。サイン帳に貼るやつ探してたんだけど」
机の上に広げている数枚の紙は、今朝、クラスメイトの女の子たちから「記入して」と頼まれていたもの。
真由美は持っている手帳の、見ていたページをあたしに向けてくる。
「懐かしいなぁって……思ってたんだ」
隙間なくぎっしりと貼りつけた、たくさんのプリクラ。映っているのは、真由美と亜矢ちゃんだけ。