キミといたくて ~YUI~
勢いよく閉まったドア。短気な性格に呆れるあたしは、ふうっとため息をつく。
すると、お母さんはきつい口調でこう言ってきた。
「少しは言葉を選びなさい」
「……」
なんで怒るわけ?
「結衣は、声に出す前に一度、こう言ったら相手がどう思うかって考えてないでしょ」
レギュラーになれないのは、練習が足らないせいかも。そう思ったから、大輔のためにも言ってあげたんだよ。
「大輔はね、身長を……」
「うるさいな。もういいよ」
なんであたしが説教をされなきゃいけないの?
お母さんにムカついて席を立つあたしは、残したご飯を片付けた後、大輔と同じように荒々しくリビングを去った。