キミといたくて ~YUI~

聞きたくなかった。もううんざりなの、亜矢ちゃんの話は。

「あ……うん。先に帰っていいよ? あたし、これ書かなきゃだし」

手帳を閉じて、またサイン帳を書きはじめる真由美。

「……待っとくよ」

「あ、でも……まだナナちゃんの分もあるし」

「……」

遠慮する姿が、あたしを嫌がっているように見えて。


「……直り、したいならすればいいじゃん」
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