キミといたくて ~YUI~
階段もドスンドスン、音を立ててのぼった。自分の部屋のドアも、壊れるんじゃないかってくらいバタンと閉めて。
「ムカつく!!」
普段のあたしなら、お母さんの小言も「はいはい」って聞き流せる。ああいった注意は、よくあることだし。
でも、今日は無性にイライラした。奈美と似たような言葉を言われるなんて、思ってなかったから。
「……」
ベッドに座ったあたしは、大きく息を吸って、気を落ち着かせようとする。
ふと、イスの上に置いてあった学校のカバンが目についた。
“言い過ぎだよ、結衣”
机の前で、カバンから出した手帳を開く。中のプリクラを眺めながら、昼間の、怒っていた奈美を思い出した。