キミといたくて ~YUI~
だけど、真由美はうつむいて、首を横に振る。
「あれは捨てちゃった」
涙をまぶたに溜めて、泣くのをこらえているみたいだった。
「正直にいうとね、あたし……亜矢がなんで怒ってるのか、まだわかってないんだ」
真由美は鼻水をすすり、無理して笑顔を作る。
「ちゃんとわかってないのに謝るとか……なんか、できないし。手紙もうまく書けなかったの」
亜矢ちゃんの気持ち、真由美には難しいのかもしれない。
あたしは手に取るようにして、わかるんだけど。