キミといたくて ~YUI~
「話があるの」
手塚さんの言う通り、亜矢ちゃんはトイレの中から出てきた。
しばらくの間、じっとあたしの顔を見つめていた亜矢ちゃんは、うんざりした口調で「何?」と訊ねてくる。
うまく話せるかな。
これで話がこじれたりしたら、余計なことをしただけになる。
亜矢ちゃんを前にしたら、さっきまでの意気込みは、一瞬でしぼんでしまった。
でも、じっくり話せるのは今日しかないもんね。明日はあたしも奈美たちと仲直りしたいし。
「ごめんね、亜矢ちゃん」
声を振り絞る。