キミといたくて ~YUI~

「あたし、イヤな思いさせたよね」

なんて言えばいいのかわからない。なんて言えば、亜矢ちゃんは許してくれるのかな。

わからないけれど、正直に考えていたことを話そうと思った。

「でも、真由美を奪うつもりなんてなかったの。……あたし、亜矢ちゃんには受け入れられてない気がしてて、喋りやすい真由美のほうにばっか話しかけてた」

振り返る。初めて、真由美と亜矢ちゃんに混ざってお弁当を食べたお昼休みを。

奪うつもりなんてなかったんだよ、ホントに。最初はふたりの中に入れてもらいたかっただけなの。
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