あの子のために雪は降る
そして翌日…。


結局あの後、俺は早めに寝る事にした。
夜は特にする事も無いし、ガキは早く寝るもんだろ?

布団を敷いてやったが、朝起きてみるとすずめは俺の布団に潜り込んでやがった。
寒かったんだか寂しかったんだか知らねえが、全く変わったガキだぜ。


俺は気を取り直すと、歯磨きをしながら今日の予定を考えていた。


(どーすっかなぁ…面倒だが交番に預けるか?このままなつかれても後味悪くなるだけだしよ…。
普通に考えりゃそれが一番なんだろうな。)


ガラガラとうがいをしながらそう考えたものの、この寒い外をいつまでもパジャマみたいな服で歩かせるわけにはいかないと少し迷った。


(子供服くらいなら安く買えるだろ?)


俺は歯ブラシを立てると、すずめに服を買ってやる決意を決めて居間へ戻って行った。


「何だ、もう起きてたのか。朝飯はパンしかないけど文句言うなよ?」


俺は買い置きしておいた菓子パンをすずめに渡した。
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