あの子のために雪は降る
するとそこには小さなガキをからかっている不良が三人。ガキを囲むようにして笑っていた。


「ケッ、胸くそ悪い奴等だぜ!!」


俺は丁度いい憂さ晴らしが出来ると思い、拳を鳴らしながら近付いていった。


「ようテメー等、人のご帰宅経路で楽しそうな事やってるじゃねーか。俺も混ぜろよ。」


「ああん!?誰だよお前!引っ込んでろや!」

一人の奴がガンくれながら目の前に来ると、俺の襟首を掴んできた。


話が早くて助かる。


俺は逆にソイツを引き寄せると、顔に頭突きを叩き込んだ!

そしてソイツを横に投げ捨てると、次の野郎の腹を蹴り上げた!

いきなりの一撃に腹を押さえて前かがみになった相手を、力任せに殴りつけた。


「その容赦ないやり方は!お前…もしかして健司か!?」


残りの一人が半歩下がりながら聞いてきた。
< 4 / 47 >

この作品をシェア

pagetop