過去の秘箱



寒い日だった。


父はまだ残業で帰っていなかった。


私と詩織は先に夕飯を済ませ、2人の入浴タイムを楽しんでいた時の事、いきなりお風呂場のドアが開いた。


「おぉ~外は冷えてるぞ~一緒に入れてくれ~」


と、お父さんが裸で飛び込んで来た!


私は生唾を飲み込む……この父の行動に深い意味がある事…知っているのは私だけ……。


私は体を洗っていた。


詩織は湯船の中にいた。


父はザブンと詩織の横に入った。


「きやぁ~~~」


と詩織は言いながらも、気持ちは嬉しそう。


当然だ……実の親子関係である詩織に、嫌がる理由は何一つない。


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