過去の秘箱
恐くて、恐くて…心臓がカチカチ、カチカチと時限爆弾になり、今にも爆発しそうな時間。
道は二つに分かれる。
何事もなく朝が来る時と、何事があり朝が来る時……。
どちらにしても、長い長い夜の始まりだった。
今夜はどっちなの?
暫くしたら……。
ビクッ……と沙織は身震いをした。
すぅ~……。
うとうとしかけた時の事、襖のゆっくり開けられる音が……。
来た……今夜は、何事があり朝が来る日だった。
沙織は、必死で寝た振りを続けている。