過去の秘箱


三者懇談があり、父と学校に向かった。


担任と父は、どうしても進学を勧めた。


成績は学年で常時トップクラスにいたので、公立高校でも一番レベルの高い学校に入れる筈なのに……何故だ?と、二人は私を責めた。


理由は…口に出しては言えない……でも、魂が大声で叫んでる………この横にいる板前から逃げたいと……。


進学? 高校なんか行ってる暇は、私にはない。


早く働き、早くお金貯めて、早くここから出たい。


それが…私の夢……。


2学期になり、担任と父に反抗する為か…納得させる為か…テストの答案をわざと間違って答え、点数を急激に落としていった。



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