過去の秘箱


再び始まった…メール交際が……。


彼に貰ったストラップ、ずっと大事にとっておいたキラキラ光るSAORI……再びケータイにつけた。


もう邪魔者は何処にもいなかった、何も遮る物はなかった。


それから直ぐだった、二人の再会は……。


日曜日、彼がアパートにやって来た。


6畳一間と、2畳ほどの炊事場、辛うじて小さなお風呂がついていた。


1年半振りの再会だった……彼の身長はまた更に伸びていて、沙織はびっくりして、顔を見上げるくらいだった。


ジュースやお菓子食べながら、今までの事をお互いに話し合った。


今、この幸せドキドキ、キラキラの時間……沙織は過去の全てを忘れていた。


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