過去の秘箱
叔母ちゃんの口から……温かい言葉が続く。
「沙織……もう何も心配する事はないよ。
これからの事は、ゆっくり一緒に考えていこう、ねっ。
でもさ、もうこんな事だけはしないって約束してよ。
あんた二日間、意識戻らなくてね、詩織がずっと側に付いてたよ。
この子…一睡もしてないんだよ。
心配かけちゃ駄目じゃないか、お姉ちゃんだろ?」
詩織の瞳は赤くなっていた。
「詩織……ごめんね」
「お姉ちゃん……謝るのは私だよ…心配ばっかかけて……自分の事しか考えてなくて……許してね……もう死ぬなんて考えないで~
お姉ちゃんお願いよ~」
シーツ握りしめ、詩織は泣いた。
「詩織~」