過去の秘箱
29 真相


沙織……18歳、叔母の側で、新しい生活がスタートした。


叔父ちゃんと叔母ちゃんは凄く優しくて……私は毎日安心して眠れた。


こんな穏やかで幸せな愛に包まれるのは……もう何年振りの事だろう。


近くの食品会社に、事務員として就職も決まった。


平穏で静かでゆったりと、代わり映えない毎日が過ぎていく。


平凡な時間が、私は何だか恐かった……後で一気にしわ寄せが来るんじゃないかなとか…ばちが当たるんじゃないかなとか……。


それは…あまりにも非凡な5年の月日が作ったトラウマだった。



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