過去の秘箱
30 姉妹の絆
母に対する気持ちが迷子になったまま……月日が過ぎていく。
それから数ヶ月が過ぎ……最近、何の音沙汰もなかった詩織に、どうしてるのかなと思い電話をかけてみた。
「詩織~元気にしてるの?」
「お姉ちゃん……」
「あんた最近…全然連絡してこないから心配するじゃん」
「………」
「近い内に、会わない?」
「……うん」
詩織の様子が何だかおかしい。
「詩織、どうしたの?何かあった?」
「……お姉ちゃん…私、徹と別れたんだ。
で、今、実家、お父さん家に帰ってるんだ」
「…そうなの…」