過去の秘箱
中谷雅之…背が高く、整った顔立ち…目が合った瞬間、私はドキッとした。
まだ中学生になりたて、同じスタートラインから、彼が、そんなにもモテる存在になるなんて、想像もしていなかった、この時は……。
私と美雪はテニス部に入部した。
彼はサッカークラブに……。
放課後、同じグラウンドの上で、クラブの練習。
群を抜いてカッコいい中谷君にファンが付き始めた。
サッカーボールを操る彼を、遠くから見つめる女子生徒がしだいに増えてきた。
美雪も大のファンだったから……言いそびれた…私も好きなのと……。