過去の秘箱
13 ケータイが…


彼に毎週会える日曜日が待ち遠しくて仕方なかった。


次の日曜は…他校との練習試合があるらしい。


私は、時間をかけて愛情の一杯詰まったお弁当を作った……父と詩織は、美雪と二人で食べる物だと思っている。



試合当日……彼がゴールを決める見せ場があった。


私は嬉しくて嬉しくて……もう頭の中は、今見えている景色の事しかなかった。


いつもより時間が遅くなっている事もすっかり忘れていた。


彼の写真…ケータイで何枚も撮った。


その中でも一番気に入ったのを、待ち受け画面にした。


ケータイ開けば、そこには彼がいる……これでいつでも会える……。




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