過去の秘箱
14 心まで凍る
次の日の朝…学校へ行く前に、沙織は公衆電話から彼のケータイに電話した。
「ケータイさ、水の中に落としてしまって使えなくなったの。昨日の夜、メールくれたよね?」
「あぁ、下田、どうしたのかなって、何かあったのかなって思って心配したじゃん」
「ごめんね……暫くはケータイないからメール出来ないけど、また電話かけるね」
「わかったよ」
生活は普通に戻った。
朝ご飯に弁当作りから始まり、登校して、帰りにスーパーに寄る、洗濯、掃除、料理、勉強と…事務的にこなしていく日々。