過去の秘箱のレビュー一覧
「マッチ売りの少女」という、童話を思い出した 孤独を背負い、悲しみの余り、最後は雪の日に、命の炎を消し去って行くという、あの有名な童話 本作で、夜の公園で、主人公が彼からのメールを一つ一つ読み返しながら、思い出に浸る姿には心うたれる しかし、その先に待っていた展開は…… 秋山ワールドの底深さには驚くばかり 三分の一を超えた辺りから、読み止めることは出来ない。
人は誰も秘箱を持っている。秘箱に鍵をかけるか、かけないかは本人次第、例え罪な事でも鍵をかけて生きて行く事が幸せの結末なのかも知れない!秋山ワルード全快ですよ! 人に言えない事は秘箱に鍵をかけましょう! お薦めですよ!
まっすぐに生きようと思えば思うほどぶつかる壁… どうして幸せになれないのー?苦しくなる場面に思わず涙…。でも人って、誰でもそんな悲箱を持ってるのかもしれません。 最後は素敵な未来を想像させてくれます。ぜひ読んでみて下さい!
箱の中身は重く。 誰しも一つくらいは持っているであろう触れられたくない過去。 それを淡々と語っていくので非常に重くのしかかってきます。 評価は★4つ。 内容にマッチした文章はいやおうなしに作品の世界に読者を叩き込んでくれます。 が、表記のルールが作者さんの中で統一されていない部分で読んでいる最中に現実に引き戻されるのも事実。 それは細かく言えば行間の使い方だったり「……」の使い方だったり。 とても細かい部分なのだと思います。 舞台で言えば役者は揃った、台本も用意されている。 ただ、舞台で使う小道具が足りていない。 そんな感じ。
業……誰しもが、己の中に住まわせている獣の心…作中の人物に嫌悪感を感じながらも、それはひょっとして自分の中にも巣くっている物かも知れないと、気付かされる。 主人公の置かれた世界は、決して非現実的世界のものでは無く、我々の身の回りで日常的に存在する世界なのである。 人間として、男として、親として、女として、様々な立場での大切なものを再確認させてくれる作品です。 重く暗い流れの中で、作者は書き手側の良心として、ラストは…それは、これから読む皆さんが感じ取って下さい。
恋愛モノが苦手な僕は、お涙頂戴のただの恋愛物語だったら途中で読むのをやめるつもりで読み始めました。 でも結果は、最後まで目が離せませんでした。 少女の成長を軸に進められる物語には考えさせられることが多く、読後には爽やかな風が吹いてくるような気にさせてくれました。 次回作にも期待したい作家さんです。
読みながら、胸が掻きむしられるような気持ちになりました。 誰もが持つ、哀しい秘密。 その秘密と向き合えた時、人は強くも優しくもなれる。 そんな人の再生の物語です。
三部作って単語を書いてみたかっただけ、とくに連作というわけではないですし四本目にも期待してます。 タイトルが代わったのは大人の事情なのですかね。 とにかく、おもしろいし読ませます。この人がCクラスにいるのはもったいない。
現代社会の裏事情かもしれない。秘密のまま終わる現実… ひょっとして、あちこちで起こっているかもしれない… 幼い姉妹が陥る悲劇と地獄!強者が弱者を食い物にする様がせつなくて悲しい物語です! 人間社会の本当の秘箱なのかもしれないですね あなたも是非秋山ワールドへいかが?
悲しき錦鯉…… 優雅に池を泳ぐ錦鯉。なのに板前に自由を奪われ、トドメを刺される事もなく、見事玩具として扱われる。 輝かしい青春を、黒く塗り潰された憐れな鯉…… 真っ直ぐな心が、更なる悲劇を呼ぶ。 どんなに辛くとも、懸命に生きようともがくその姿は、美しいとしか言いようがありません。 最後の主人公の決断には、誰もが心を打たれる筈。
『人は、皆、悲箱を抱き、生きている』 主人公・沙織に、次から次へと襲い掛かる苦しみや悲しみ、そして、葛藤…。 それら『悲箱』を抱えながらも、強く生きていこうとする彼女の姿に、魂が揺さ振られます。 と同時に、そんな彼女から、人間としての本来の強さを感じずにはいられません。 冒頭から引き込まれる作品で、最後まで飽きることはありません。 是非、あなたも秋山さんが描く、この世界を覗いてみて下さい!
沙織の秘箱はやはり悲箱だった。綺麗な錦鯉と板前に喩えられた誰にも言えない二人の関係はあまりにも理不尽。 我慢強いことは罪ですか?優しいことは罪ですか? 若くしてどん底まで突き落とされた沙織に涙と怒りの感情無しには読めません。最後の1ページを読むことで読者は救われることでしょう。秋山ワールドを十二分に堪能できます。魂は磨かれて強くなる・・・!
とにかく涙が止まらなかった。 主人公の少女は、普通では考えられない苦しみのどん底まで落ちて行く。そこから果たして、よじ登り出て来れるのだろうか…… 一人の少女の運命から、あなたは何を学ぶでしょうか? とにかく読んで下さい。
もしアナタに憎んでも憎みきれない人がいたとしたら、アナタはどんな行動をとりますか? 私はこの作品のラストに自分自身の器の小ささと、清々しさを感じました。 是非、皆さん自身の目で主人公の少女が出した答えを感じてみて下さい。
その美しい模様は、心の奥底から溢れ出る優しさを表しているのかも…。 未だ幼魚だった主人公沙織は、ある日板前さんの手によって、運命を塗り替えられてしまった。 成魚に成長していく過程の中で、重たい運命を背負わせられた沙織は、その美しい心で何を思う…。 幅広い読者層に受け入れられ、考えさせられる作品だと思います。 貴方も秘箱を覗かせて頂きましょう。
止めどなく続くストレスに負ける事無く、否、一度負けそうになった主人公の歩む道を見てください。 人が持ち得る優しさをエンディングで見い出す事が出来るでしょう!