ずっとずっと大好きな人
なかなか話が始まらない。

何?

なんなの?



「愛子ちゃん」

やっと大地くんが声を出した。



なんか……イヤ!



「あっ、私、何か飲み物買って来るね」

そう言って私が車を出ようとしたら。



「ごめん、飲み物なら買ってあるから、話を聞いて」

大地くんはそう言って、後部座席の袋から缶コーヒーを取って私に渡してくれた。



……逃げられない。

私は諦めて、缶コーヒーを受け取ってから、大地くんの顔を見た。


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