ずっとずっと大好きな人

だけどね。



「大地くん!!!」

思いっきり呼んだら、大地くんがこっちを見たような気がした。



「大地くん……ずっとずっと、大好きだよ」

今度は、小さな声で呟いた。



これからはね、1人の尊敬できる人生の先輩として……大地くんの事、大好きでいるよ。



ピッチを一周し終わり、名残惜しそうにみんなに背を向けた大地くんの後ろ姿に、心の中で語り掛けた。



完全に大地くんの姿が見えなくなるまで、見送った。



「大地くん、ずっとずっと大好きだった」



最後にもう一度だけ、そう言った。



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