ずっとずっと大好きな人

うわっ!

ドン!



気が付いたら、近付いてくる剛を両手で突き放していた。



「き、き……き」

「なんだよ、照れんなよ」



嬉しそうに笑う、剛。



私のファーストキス……。



「剛のバカっ! 前に公園で『こんな大勢の前でできるか』って言ったくせに……なんで、今」



急に恥ずかしくなり、剛の顔が見れなくなった。

俯こうとしたら、剛が顎に手を掛けて、私の顔を上に上げた。



そして。



「『なんで』……って、ヤキモチに決まってんだろ?」


剛?



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