ずっとずっと大好きな人

「あれっ? 剛、今、何か言った?」

「いや、何も。ほら、早く行かないと、怒られるんじゃないか?」

「……うん。じゃぁ」



愛子はそう言ってちょっと行き掛けてから立ち止まり、振り返った。



「剛、いちごミルク、ありがとう! また、来週学校でね」



笑顔で小さく手を振り、走り去って行く愛子。



俺はそんな愛子の後ろ姿を、ずっと見送っていた。



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