ずっとずっと大好きな人
「わざわざ戻って来てまで、送ってくれなくていいよ。自転車だし、いつも1人で帰ってるんだから」


「ばーか! 暗くなる時間に帰って、万が一、おまえが痴漢にでもあったら、襲った痴漢が可愛そうだから送ってやんだよ! 気にすんじゃねーよ! じゃぁな……ぜってー待ってろよ?」



そう一気に言うと、剛は走り去って行った。



私は、ボーっと剛の後ろ姿を見送った。



一体、なんなんだろう?

私、あいつに遊ばれてる?

からかわれている?

それとも、嫌がらせ?



今まで『犬猿の仲』ってクラスメートからも言われていたんだよ?

あいつがいつも、大地くんの悪口ばっかり言うから、私も嫌っていた筈だよね?



だけど……。


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