ずっとずっと大好きな人
そんなある日。
図書室のいつもの窓が開いていたから、愛子が居るのは知っていた。
でも、珍しく俺の部活が終わっても、その窓が開いていた。
まだ居るのか?
俺は部室で着替え終わると、いつも一緒に帰っている工藤達に『教室に忘れ物したから先に帰ってていい』と言って、図書室へ向かった。
愛子が居なけりゃ、そのまま帰ればいい。
でも、もしかしたら……。
カラカラ
図書室のドアを開けた。
外は結構暗くなってきて、本を読むには明かりが必要な位なのに、電気がついてない。
居た。
愛子は窓際のテーブルに伏せて、寝ているようだった。