ずっとずっと大好きな人
俺は中に入り、窓を閉めた。
「愛子」
名前を呼んでみたけど、反応はない。
「愛子」
今度は体を揺すってみたけど……応答なし。
カラカラ
ドアが開いた音にそっちを見ると、用務員のおじさんだった。
「ああ、その子、まだ起きないんだ?」
げっ! 一度見回りに来てるんだ。
愛子、完全に熟睡してるんじゃねーのか?
「愛子! 愛子! 起きろ!」
「まぁ、いいよ。とりあえず、他を全部回って来るから、それまで起きたら早く帰りなさい」
「すみません」
俺の返事を聞いて、おじさんは居なくなった。