ずっとずっと大好きな人
「き、き……き」
『キス』と言えない程、動揺している愛子。
「なんだよ、照れんなよ」
愛子が分かった事が嬉しくて、自然と笑顔になる。
「剛のバカっ! 前に公園で『こんな大勢の前でできるか』って言ったくせに……なんで、今」
愛子は理解したと同時に、急に恥ずかしくなったのか、俯こうとした。
でも、俺は顎に手を掛けて、顔を上げさせた。
そして、言った。
「『なんで』……って、ヤキモチに決まってんだろ?」
愛子は不思議そうな顔をした。