ずっとずっと大好きな人
「何をそんなに祈ってたんだ?」
喧騒を離れて回りに人が居なくなると、俺はそう訊いた。
ん?
なんで顔を赤くするんだ?
「言ったら叶わなくなるから、言わない」
愛子はそう言うと、プイッと俺と反対方向を見た。
「そんな事ねーだろ? 俺なんか『今年も愛子とこうして一緒に居られますように』って」
「私も!」
えっ?
「『ずっと剛と一緒に居られますように』『剛が次の試合に出られますように』『剛がケガをしませんように』って」