キミを忘れない
心。
頭の上で目覚ましの音が
鳴り響く。
うるさいな、と思いながら
それを止める。
リビングに降りると、お母さん
がすでに起きていた。
「おはよう、舞!」
おはよ、と小さく呟いて
ソファーに寝転ぶ。
二度寝って最高だわ…
そんなことを思いながら
瞼を閉じると、いきなり
頭を叩かれた。
「いった!?」
なにすんのっ、と思って
起き上がると、目の前には
鬼の形相のお母さん…。
「あんたは…!!
今日も学校でしょーがっ。」
そんなこと知ってるよ!!
と思いながらも、逆らうと
めんどくさいので、
はいはい、と言って
部屋へ戻る。
着替えようと思って制服に
手をかけると、かすかに
制服から香水の香りがした。