キミを忘れない


朝ごはんを食べて準備を
済ませると、ちょうど
家を出る時間だった。


玄関のチャイムが鳴る。

「いってきまーす!!」

「いってらっしゃい!!」


お母さんが笑顔で見送って
くれる。


家を出ると、葵が笑顔で
手をふってくれた。


「おはよっ♪」


ほんと、葵の笑顔には
いつも支えられていると思う。


葵の顔を見ただけで、
優介を失って凍りかけた心が
優しく溶けていく。


「おはよー♪」

あたしも笑顔で手をふる。
< 35 / 45 >

この作品をシェア

pagetop