ね、先生。
 
「沢田くん、なかなかのイケメンよね~。
 誰かさんとは違って。プププッ。」

「・・・誰かさんって、、。」


里美の言う誰かさんが、すぐに分かる自分がちょっと悔しかった。



そして、里美は


「あ、セミの抜け殻みっけ。」


足元に落ちてたセミの抜け殻を拾った。


「ま、葵は沢田くんを断るんだろうねっ。」

「・・・待ってよ、まだそうとは、、」

「ずっと相手のこと想って恋愛するのも自由だけど、セミのようにさ、たった7日間を一生懸命過ごすのもいいかもよ?
 沢田くんの気持ち断るんだったら、なおさらね。

 おネエは失敗したけど、、、葵はね、葵らしく頑張って欲しい。」

「・・・。」

「あ、ヤバッ。
 あと5分しか掃除時間残ってないっ!急ぐよっ!!」


それから私達は慌てて掃除を済ませた。



里美の言葉は、

ずっと

私の心に響いてた・・・。
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