ね、先生。
先生の後ろから、保健室の先生が顔を出した。


「体温計、もういいでしょ?」


私は体温計を脇から取り出して、保健室の先生に渡す。


「・・・はぃ。」

「んー、どれどれ?
 ・・・うーん、、。まだあるわね。37.8度。
 どうする?家に帰ってもいいけど、、。 お家の方いるかしら?」

「・・・もう少し休んでてもいいですか?」

「うーん。
 今日はベッドも空いてるし、私は構わないけど、あなたが辛くない?」

「大丈夫です!薬も持ってきてるし、、、。」

「うーん、なら、もう少し様子見ましょ。」


そう言うと、保健室の先生はポケットに体温計を入れ、


「あ、渡部先生。 次、授業あります?」


渡部先生に聞いてきた。


「いえ、次は空きですけど、、。」

「じゃぁ、ちょっとお願いしてもいいかしら?
 私、職員室に戻らないといけない用事があって・・・。
 桜井さん居るのに、保健室空けるわけにもいかないから。」

「あぁ、はい。」

「じゃ、よろしく~。ちょっと時間かかりますから。」


そう言って、保健室の先生は何か大きな荷物を抱えて部屋から出て行った。
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