ね、先生。
 
  ・・・バタンッ。


ドアが閉まる音がしてから、


「・・・先生・・。」


私は話しかけた。


「・・・ありがとう。」

「ーんっ、、、」

「んっ・・???」

「・・・重かった。」

「?! もうっ!!!」


先生は冗談を言ってから二カっと笑って、そして真顔になる。


「・・・大丈夫か?」

「・・・はい。」

「良かった。

 ホント、・・・良かった。」


気のせいか?先生の話し方が、少し息の詰まった感じだった。



「・・・せん・・せい・・?」



次の授業の



 キーンコーン カーンコーン



チャイムが鳴り響いた時、

私は、

先生の腕の中に居た・・・。
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