ね、先生。
今日の晩御飯の担当が1年で、買出しが男子。調理が女子で、私達は調理室を借りて、カレーを作る事になった。


「じゃぁ、ココに買ったの置いておくから~。」

「ありがとうー。」


カレーと、ご飯を炊いてサラダを作るグループへと分かれる。
私は美加と同じカレーの担当になった。


「さっきはありがとう。 休んでていいよ。」


美加が私に優しく接してくる。それが逆に怖かった私は、


「ううん。 私、野菜の皮剥くね、、。」


マイペースに調理を始めた。



調理を始めて30分が過ぎた頃に、


「おぉー、いい匂いがしてきたなぁ~。」


渡部先生が調理室にやってくる。
作業をしている私たちの周りをくるりと一周して、先生は私の側にやってきた。


「・・・うまそうじゃん。」

「でしょ?」


私は得意げに返事を返す。

それから、少しの間があったと思う。
先生は小声で私にだけ聞えるように話し始めた。


「ところであのさぁ、、、沢田の事なんだけど。
 何でアイツあんなにオレに対してさ、、敵対心というか、アレなんだよ、、」

「アレって何ですかっ? アレじゃ、わかりませ~んっ。」


私はわざとそう答えた。


「葵も気付いてるんだろっ?
 ま、沢田は葵に好意持ってるからだと思うけど、何でオレが・・・?」

「・・・それは簡単な事、でしょ?」


先生の言葉に、

この前からの出来事は何だったの?とムッとした私がいた。
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