ね、先生。
 
「先生には、、関係ないし。謝らないでよ。」

「関係ない・・・?」

「うん。関係ない。」


そう私が返事をした時だった・・・。


先生の顔が私の顔まで下がり、ゆっくりと私の唇を奪う―。


「・・・っ・・!!」


突然の出来事に私は動けないままで、先生の唇はゆっくりと私の唇から離れていった。


「守るとか言っておいて、
 守れなくって、、、ごめんな。

 でも、もう逃げないから。
 葵からも、自分の気持ちからも。

 さっき、確信できたんだ。
 ・・・ちゃんと。」


「オレは葵のことが好きだ。

 生徒としてじゃなくて、
 一人の女性として―。」


「・・・せん・・せ・い・・?」



二人っきりの夜の職員室で、

満月に見守られながら、

私達は互いの気持ちを確認しあった。



私と先生との境界は、この日から無くなった・・・。
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