ね、先生。
「でも、オレと葵がはぐれたら困るから~・・・」


そう言うと、先生は手を繋いで自分のコートのポケットへと手を押し込んだ。


「温かいし、一石二鳥~!!」

「・・・っ。」


照れながら、先生の方へ顔を向ける。


「・・・んっ? どうした?」

「・・・ううん。何もないッ。」



今ね、願い事が決まったよ。

新しい年を迎えてからの、初めての願いが。



これからも

たくさん

先生のぬくもりが

感じられる距離でいられますように・・・


ずっと、

ずっと こうしていられますように・・・



って。
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