ね、先生。
店内に入って、

「先、好きなもん頼んで、席座ってて?
 オレちょっと挨拶してくるから・・・」

そう言って、先輩はお店の関係者の部屋らしい所へと入っていく。


美加と一緒にハンバーガーのセットを注文し、出来上がるのを待ってると、


「先輩ってここでバイトしてるんだね!」


美加が声を弾ませて話しかけてきた。


「う、うん。」


私はすっかり忘れてた。
美加が中学の頃から先輩を好きだという事を。


それから、
一緒にハンバーガーセットを受け取り、窓際の席を選んで座った。

手前のイスに私、奥のソファーに美加。

私にとって座る場所には、特に、その時意味は無かった。
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